塩素と食物アレルギーの関係
「日本の水道水は、安心」そんなイメージはありませんか?
海外の水道水に比べて水質基準が厳しくそのまま飲んでも安心とされています。
ですが近頃、日本の水道水は食物アレルギーを誘発することがわかってきました。
今回は「水道水と食物アレルギーの関係」注意点についてまとめます。
ぜひ参考にしてみてください。
塩素により食物アレルギーが誘発される
数々の研究や調査によって水道水に含まれる塩素は、食物アレルギーに深く関わっていることが分かり危険を示唆しています。
学者の調査結果「水道水の塩素は食物アレルギーに関与している」
2012年12月3日イギリスの学者が人気新聞サイト「MailOnline」で水道水に含まれている殺菌のための塩素が、食物アレルギーに関連していることを発表しています。
博士(Elina Jerschow氏)によると、
塩素が尿中に高濃度で検出された大人の80%近く、子どもの約4%が食物アレルギーであることが明らかになりました。
同様の調査をアメリカでも行いその結果、化学物質が尿に検出された大人が2211人おり、そのうち411人が食物アレルギーであることが明らかになり、さらには1016人が環境アレルギーであるという事実までもが判明しました。
動物実験の結果「飲水中の残留塩素が食物アレルギーの発症や進行に関与する」
研究成果の概要などを収録したデータベース「KAKEN」も塩素が、食物アレルギーに関連していることを発表しています。
マウスに長期間、0.1%塩素水または蒸留水を自由摂取させた後、卵白アルブミン(OVA)を用いて免疫し、OVA特異的なアレルギー反応について測定した実験があります。
塩素水を摂取したマウスにおいては、OVA特異的な抗体価(III型アレルギー)、遅延型過敏反応(IV型アレルギー)、および小腸粘膜の細胞障害性T細胞の割合(IV型アレルギー)が、塩素を摂取しなかったマウスに比べて高い値が検出されました。
カルキ(塩素)は人間にとって有害
水道水の危険物質は雑菌を殺すために使用している塩素によって発生するトリハロメタンです。
トリハロメタンは、中枢神経、肝臓、腎臓などの臓器に多大な悪影響を与えるだけでなく、アトピー性皮膚炎やイライラなどの精神疾患の原因になる可能性が指摘されています。
トリハロメタンの一種であるクロロホルムは麻酔薬として使われている物質です。
ミネラルウォーターと水道水
では、水道水の飲食で使用することをやめてミネラルウォーターにするべきなのでしょうか。
ミネラルウォーターの検査項目は18種類
ミネラルウォーターと水道水では根本的な扱い方が違いす。
分かりやすく言えば、ミネラルウォーターは自販機で売られているジュースやお茶と同じ扱いです。
飲むか飲まないかは個人の自由であり、毎日飲むものとして想定されていない嗜好品としての扱いです。
なので年に1回食品衛生法に基づき検査するのみです。
水道水には厳しい水質基準が51項目
水道水は、水質基準が厳しく設けられており、51項目の基準をクリアしなくてはなりません。
水道法第4条に基づく水質基準は、水質基準に関する省令(平成15年5月30日厚生労働省令第101号)により、定められています。
この基準は項目が多く厳しい基準値となっていますので、水道水を飲んでも問題ありません。
また水道水を管理する事業者は厚生労働大臣の認可が必要です。
原則として経営は各市町村が行うものとなっており、水道法によって水質検査を行う義務が課せられています。
国の認可が必要なため、統制のとれた組織になっています。
各水道局の扱う水質は異なるので行っている施策は異なります。
含まれる塩素量に上限なし
そして水道水は必ず塩素によって、感染症の原因である病原微生物の消毒をしています。
蛇口からでる水については、水道法第22法に基づく水道法施行規則(厚生労働省令)第17条3号によって残留塩素を0.1mg/L以上保持するように定められています。
「塩素は家庭の蛇口(じゃぐち)で0.1ppm(0.1mg/リットル)以上」 と下限を定めるだけで上限を設けていません。
しかし多く残留していると味やにおいに影響がでるため上限1mg/Lに抑えるよう水質管理目標値もあります。
煮沸で塩素は抜ける
塩素を抜くためには、10分~20分ほど煮沸してから飲むのがいいとされています。
それが面倒な人は、蛇口一体型浄水器や水道水を入れるだけの浄水ポットなども売られているので、うまく活用するようにするといいです。
健康志向が増えている昨今では、水道水に不安を感じて、敢えて水道水は飲まないという選択をしている人もいます。
水道水とミネラルウォーターはどちらが安全かという議論もされることがありますが、実際のところ、その決着ははっきりと付いていないようでした。
双方の危険を理解し自衛策を各自とる必要がありそうです。