yuifood’s blog

Hatenaにて食物アレルギーの代替えレシピや、食材との付き合い方を配信しています^ ^ みんなで美味しくたべられるパンやスイーツがあったらもっと心は豊かになるかなって思っています! #食育アドバイザー #幼児食インストラクター #パンコーディネーターエキスパート #パンコンシェルジュ検定ベーシック

食パンに含まれるグリホサートの危険性

グリホサート 危険性

近頃、「市販の小麦製品(食パン)は危険」と話題になっています。

その理由は輸入小麦の除草剤残留量にありました。

「除草剤入りのパン」だとわかったら食べたくないし、食べさせたくない。と不安に思う方も多くいると思います。

情報が溢れる時代で危険性を理解し、正しい選択をすることが自身の身体を守る上で大切になります。

これからの食を選ぶ上で是非、参考にして見てください。

 

 

グリホサート 残留基準値 緩和

グリホサート(除草剤)の残留基準値を大幅に緩和

日本は、2017年にグリホサート(除草剤)の残留基準値を大幅に緩和(5ppmから30ppm)しました。

 

日本 グリホサートの緩和量 一覧表

単位:ppm

 

小麦で6倍、ソバで150倍、ベニバナの種子(ひまわり)で400倍という桁違いの大幅緩和を厚生労働省が決定しました。 

「大丈夫なの?」と少し不安になりますが、今回緩和ということは「輸入された小麦は残留農薬基準値以内なので、食べても健康に問題ありません」と国が安全性を証明していることになります。

グリホサートとは除草剤(ラウンドアップ)に含まれる有毒成分

ラウンドアップ (英語: Roundup)とは、1970年にアメリカ企業のモンサントが開発した除草剤(農薬の一種)です。

有効成分名は「グリホサートイソプロピルアミン塩」です。

アミノ酸を含むタンパク質や代謝産物の合成を阻害し、接触した植物の全体を枯らします。茎葉から吸収移行し、ほとんどの植物にダメージを与えます。

国内に流通している輸入小麦はグリホサートが残留している

国が検査をしたうえ輸入した小麦は、各製粉業者へ販売されています。

  • 日清製粉株式会社 
  • 日本製粉株式会社 
  • 昭和産業株式会社 
  • 株式会社J-オイルミルズ

  • 共栄フード株式会社 
  • 日東富士製粉 
  • 富士パン粉工業株式会社 
  • 奥本製粉株式会社

などがあります。

グリホサート 輸入小麦 検出量

グリホサートが検出された輸入小麦(全粒粉・強力粉)

麦は洗ってから製粉するものではありません。

その為、健康に良いはずの全粒粉は皮付なのでグリホサートほか農薬の残留が高くなります。

全粒粉


日清全粒粉パン用(日清フーズ) 1.10ppm


強力粉

強力小麦粉(日本製粉0.37ppm


日清カメリア強力小麦粉(日清フーズ0.09ppm


 

加熱しても分解されない

食パンやパスタなどの場合にも輸入小麦品のほとんどから残留していることがわかっています。

グリホサート 加熱 分解

食パン

pasco

「麦のめぐみ 全粒粉入り食パン」0.15ppm

「超熟」0.07ppm

山崎製パン

「ダブルソフト全粒粉」0.18ppm

ヤマザキダブルソフト」0.10ppm 

フジパン 

アンパンマンのミニスナック」 0.05ppm

パスタ

オーマイ

「パスタオーマイ1.7mm 」0.07ppm  

 

問題なのは、どこの輸入業者のものがよい、どこのメーカーがよい、という問題ではないところです。

輸入小麦の強力粉を使用している日本中の食品にグリホサートは含まれています。

 

オーストラリア産小麦は残留数がやや少ない

国は残留農薬検査を行っている輸入小麦の残留農薬検査結果を下記にまとめました。

アメリカ
 

グリホサート:64/66(69/69)

クロピラリド:42/66


カナダ
 

グリホサート:37/37(42/42) 

クロピラリド:27/37


オーストラリア
 

グリホサート:8/18(4/23) 

クロピラリド:3/9



 

※残留が確認された検体数/調査した検体数

()内はH29後期 

 

引用:

輸入米麦の残留農薬等の分析結果 平成30年度前期

輸入米麦の残留農薬等の分析結果 平成29年度後期

 

クラピラリドも除草剤です。


オーストラリア産小麦は残留数がやや少なく、おもに麺用に適した小麦として利用されています。

 

市販の食パンが危険なのではなく輸入小麦の栽培現場が危険

食パンの原料となるのは「強力粉」です。

強力粉はグルテンが多い硬質小麦が向いており、国産小麦はあまり適しません。

その為、市販の食パン(強力粉)の原料は、カナダ、アメリカの輸入品が占めます。

一般的に小麦を枯らすこと(プレハーベスト)で小麦を乾燥させ、収穫時間を短く栽培しています。遺伝子組換え作物の栽培現場では除草剤のラウンドアップを「直接散布」することで早く枯らしているのです。

よって小麦に除草剤「ラウンドアップ」の主成分「グリホサート」の残留が高くなる傾向にあります。 

グリホサート 栽培 残留量 危険性

「グリホサート」は発がん性がある

2015年に世界保健機関(WHO)の下部組織「国際がん研究機関」が「おそらく発がん性がある」と発表されました。

その後、2017年には急性骨髄性白血病との関連の可能性を米国の国立がん研究所、国立環境健康科学研究所、環境保護庁、国立職業安全健康研究所の共同プロジェクトで発表されました。

同年にはカリフォルニア州ラウンドアップ発がん性物質のリストに載せたことで話題になっています。

グリホサート 発がん性

世界は腸内細菌や生殖機能を損なう可能性も指摘

グリホサートは植物を枯れ死させるほど毒性があり、発がん性以外にも土壌細菌や腸内細菌に影響が出ると指摘されています。

腸内環境を破壊することでアレルギーなど自己免疫疾患などの原因になったり、神経毒として自閉症認知症を誘発する可能性があります。

また、生殖に与える影響も懸念されています。

精子の数の激減、胎児の発育に影響を与える可能性だけでなく、世代をこえて影響する危険を指摘する研究結果などもあります。

他にも

  • IARC(国際がん研究機関)が発がん性物質と認定
  • 「グリホサートは神経毒性のある化学構造をしている」黒田洋一郎(元東京都神経科学総合研究所研究者)と指摘
  • 英国ロンドン大学キングスカレッジ(マイケル・アントニオ)の動物実験で、ごく微量のグリホサートが、脂肪肝疾患の原因に。
  •  アメリカの市民団体「マムズ・アクロス・アメリカ」の調査で、母乳や子供の尿からグリホサートが検出されたと報告。

フランスでは「健康リスクに関する検討を行っていない」として即刻禁止し、アメリカやヨーロッパではグリホサートを排除する動きも出てきています。 

グリホサート 健康被害 研究

日本政府はすでに世界的に危険性が明確になっていた2016年に「グリホサートの安全性を確認した」との評価書を公表しました。

この評価書を前提に2017年12月には、グリホサートの残留農薬基準を大幅に緩和したのです。

そしてこのことをマスコミは一切報道しなかったように思います。

 

小麦はパン、麺類、加工食品に広く使われています。

安全な小麦をどう得られるか、あるいは危険な小麦に依存しない食生活の選択など、グリホサートの大量摂取をしないように正しい知識を持つことが大切です。